応用情報技術者試験の勉強法

最近ちょっと高度情報処理技術者試験の勉強を始めようかと思って色々調べてるところなんだけど、少し前に「応用情報技術者試験に1週間で受かる方法」みたいのをはてなブックマークで見つけて読んで微妙な気持ちになったのをふと思い出したので、なんとなくこれを書いてみる。

ブクマ集めるためのキャッチコピーなんだから目くじら立てるなよ、と言われればそれまでかもしれんのだけれど、大人気ない意見を述べさせていただくと、まず、「n週間勉強すれば」や「n時間勉強すれば」といった主張を含む文章には、往々にして、それを書いた人間の「自分を大きく見せたい男性的な心」が含まれていて、余りあてにならないと思う。凄く意地の悪い言い方をすると、「たったこれだけの勉強時間で合格した俺すごくね?!」だ。ちょっと考えれば分かることだけど、1週間っていったって、社会人と学生とでは勉強に充てられる時間が違うし、1日何時間勉強するのかだって人によって違うし、事前知識がどれだけあるのかだって理解度だって基本情報持ってるかどうかだって人によって違う。

むしろ肝心の内容についても(うろ覚えなので、今記事を探してきて読み直してからこれを書いてるが)、なんか一般論が多いって言うか、受験生が欲しい情報ってもっと「過去問と似た問題は本試験でどれくらい出るの?」とか、「どれを暗記してどれを捨てればいいの?」とかその辺だと思うんだよね。なので、検索でたどり着いた誰かの助けになることを祈って、俺の記憶があるうちに、そのあたりの情報をシンプルに記しておきます。

  • 60%の得点で合格する試験なので、広く浅く勉強するのが鉄則。典型問題には計算問題が多いので、張り切って色々と暗記するよりも計算問題の計算パターンを確実に覚えたほうが点数が安定する。
  • 「過去問」ベースで勉強すべき。答えを見ながらでも良いから過去問を解き、分からないところがあればネットや教本で調べる。分厚い教本には試験に出ない(あるいは暗記量と得点のコストパフォーマンスが低い)情報が沢山あるので、問題傾向を把握しないうちからそれらを片っ端から覚えようとすると、点数に繋がらない。辞書代わりにすべき。
  • マネジメント系とストラテジ系は無勉強でも国語力だけでなんとかいける部分もあるけど、やっぱ決まった言い回しとか暗記系の用語を記述問題で使わないといけなかったりするので、高得点は難しそう。文章読むのに結構時間をロスするしね。テクノロジ系で攻める人にとっては最後の保険って感じ。
  • 午後は文章理解だけで解ける問題も3割ぐらいある。問題文長いので、俺は問題を先に見て後から問題文を拾い読みしてた。テクノロジ系については午前以上の知識は必要とされない。アルゴリズムは一度考え出すと時間があっという間に過ぎる上、思考過程を忘れちゃうと脳内スワッピングにかかるコストが大きくなるので、最後に一気にやるのがおすすめ
  • ISOとかJISとか法令とかの暗記に折れそうになるかもしれないけどあまり心配するな!そいつらは午後には殆ど出てこないし、一般常識で考えていくつか選択肢を絞り込めることだってあるし、所詮60%で合格なんだから他で稼げば良く、無理して完璧に覚える必要はない。
  • アルファベット3文字の用語が無尽蔵に出てくるので、覚えるときはちゃんと元の英語から覚える。頭文字から英単語を復元して日本語名をなんとなくイメージできるようにする。選択肢に日本語名称が含まれることがあるので、こうしておくと出題パターンへの対応の幅が広がる。
  • IT業界の人や情報系学生のアドバンテージは、恐らくそこまで無い。あと基本情報を取らずにいきなり受けるのも全然アリ。二つの資格の難易度の差はそれほどない。

この試験は曲がりなりにも国家資格だけあって問題がよく練られており、また、出題範囲が広いため程よく知的好奇心を刺激され、勉強していてとても楽しいです。オラクルマスターとかやった後に受けると、かなり癒されるっす。得るものは大きいと思うので、受ける人はがんばってね!


受ける予定だった人へ、リマインド。